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カテゴリ:Bonjour( 129 )

Bonjour! (てらこや新聞159-163号 秋・冬号 谷のコーナーより)

Voice Recording

お盆休み、英会話スキットの音声録音に取り組んだ。日頃お世話になっている方から、自身の再勉強のためにとお願いされていたのだ。あまり深く考える間もなく、お引き受けし、その場で茶道を紹介する英会話集一冊とボイスレコーダーを託された。

後日あらためて会話集に目を通すと、茶道に関する言葉を英語でどのように言えばよいか、またどのように説明すればよいかが書かれていて、興味深い内容だった。しかし、その一方で日本語にも英語にも、言い慣れていない言葉や発音のわからない言葉がいくつも含まれていた。さらに、英語の発音以前に発声そのものにも注意を払わなければならないこと、初めて使うレコーダーでの録音には結構な時間を要しそうなことがわかった。そこで初めて、大きな宿題をもらってしまったことに気づいた。作業としては、掲載されている英単語や英文とそれに対応している日本語を交互に読み上げていくのだが、そもそも、留守番電話にメッセージを残すことすら苦手な私にとって、音声録音はかなり難しいことに思えた。

それ以来、会話集はすぐ手の届くところに置いていても、提出期限が定められていなかったのをいいことに、レコーダーにはなかなか手を伸ばせずにいた。今日こそは終わらせるぞ!と、気合いを入れて臨んだ録音当日、一人で部屋にこもって作業を始めると、使い慣れない器械と言葉のせいか、手にじんわりと汗をかいた。作業自体は、意外と順調に進み、後半になると緊張がゆるみ集中力が切れ始め前に何とか終わらせることができた。

その後お会いした際には、早速に毎日聞いて 勉強していて、外国人旅行者との会話で実践してみたとの報告をいただいた。その姿に、相手に伝えたいことがあり、それを持つ人こそ道具として英語を使えるのだと教えられた。


by terakoya21 | 2019-01-13 08:30 | Bonjour

Bonjour! (てらこや新聞159-163号 秋・冬号 谷のコーナーより)





月三


寺子屋かめいのブログ『てらこや新聞』は、毎日更新されている。私は、2013年には日付に  3のつく日、2014年には4のつく日、というぐあいで月に三回だけ書き込みをしている。そして、20181228日の更新を無事に終えれば、その担当を六年間務めたことになる。


2012年のある日、私もブログ更新ができるようになれば、授業以外の仕事を少しでも分担できるのではないかと思いついた。しかし、思いついてみたものの、実行に移したところで、私には毎日の更新などとても務められそうになかった。毎日どころか週1回でも難しそうだ……そう考えていたときに私の耳へ入ってきたのが「3のつく日はラッキーデー」という趣旨のパチンコ屋のラジオCMだった。そのお気楽なCMソングのせいか、月に三日ならできそうな気分になった私は、1228日の大掃除後に申し出て、翌年の13日かにブログデビューを果たした。


しかし、新しい習慣が定着するまでには、思っていたよりも時間がかかった。始めた当初には、手帳の更新予定日にマークをつけても、そのマークの意味すら思い出せないことがたびたびあった。今もなお、更新日から更新日予定日までの九日間は気づかぬうちに過ぎる。すっかり失念していて翌日の更新になっているのは、ブログを閲覧してくださっている方ならご存知の通りだろう。


月三回ということは、一年間では36回、六年間では216回になる。このコーナー以上に、とりとめのない内容ばかりだとは思いつつ、更新回数を見るとそれなりの達成感を覚える。この「継続」もきっと何かしらの力になっていると信じている。






by terakoya21 | 2019-01-07 08:30 | Bonjour

Bonjour! (てらこや新聞159-163号 谷のコーナーより)

サッカー解説

この夏、2018FIFAワールドカップロシア大会が開催された。オリンピックもワールドカップも、テレビで放送されていればそれなりに観戦する。時差の都合上、深夜のライブ放送が続いたため、特別番組やスポーツ番組で試合結果とハイライトを見ることが多かった。唯一、キックオフから終了のホイッスルが鳴るまで通して見たのは、 1次リーグ日本対セネガル戦の前半だ。副音声でも放送されるとの宣伝を見て興味を持ち、試しに聞いてみた。すると、主音声のときとは全く別の試合を見ているかのような不思議な感覚に陥った。

元球児キャスターと元日本代表監督の二人が、試合を見ながら楽しそうに話をしていた。元代表監督ならではの選手たちのエピソード、対戦チームについての分析、サッカー界の現状……その話題は多岐にわたっていたが、その雰囲気はまるで小さな居酒屋の常連客2人がお酒を片手にテレビを見ながらお喋りしていて、自分はその傍らにそっと聞き耳を立てている気分になった。

画面に映し出されている試合は淡々と進んでいる印象を受けた。そうは言っても、試合の行方を左右するような要所は逃すことなくコメントが入る。二人のトークは決して語りすぎることも熱くなりすぎることもなかったが、その静かな語り口からサッカーがどれほど面白い競技であるか、また代表チームの力を信頼し期待を寄せているかは十分伝わってきた。

ボールを持っていない選手の動きを見れば、 それぞれのチームの戦略や選手の巧みさがわかるのだという。サッカーに疎い私はついボールの行き先を追いかけてしまい、主音声ならゴール際のプレーに一喜一憂していたのかもしれない。 今まで気づかなかったサッカーという競技のおもしろさを知ることができた。結果的に私自身は睡魔に負けて、前半終了とともにリタイアしてしまったが、できることなら今度は、あの二人の副音声を聞きながら試合終了のホイッスルまでしっかり見届けたい。




by terakoya21 | 2018-12-31 08:30 | Bonjour

Bonjour!(てらこや新聞159-163号 秋・冬号 谷のコーナーより)

ながら○○

ながらスマホ――この言葉をよく聞くようになり、その光景をよく目にするようになった。 その時その場でスマホを使う理由がそれぞれにあるのだろう。今のうちに済ませておきたい連絡があるのかもしれないし、騒がしい喧騒から逃れたいのかもしれない。はたまた、仕事や勉強の 時間を過ごしているのかもしれない。

例えば電車での移動中、近くで交わされる会話や目に映る光景は、なんとなく見聞きしながら時には見えないふり聞こえないふりをする。昔も今も変わらず、それがマナーだと思っている。だからこそ、公共の場で過ごすときは、お互いに気持ち良く過ごすために配慮が必要なのだと思う。それは自分と他人が同じ空間を共有している意識を失わないことでもある。自分の世界に入り込んで周囲の気配を感じないのと同じとは思えない。

「ながら○○」は、 スマホに限ったことではない。「女性には同時に二つ以上のことができる人が多い」とどこかで耳にしたことがあるが、私自身は一つのことですらきちんとこなせない時がある。もし、片方に気を取られ、もう一方がおろそかにならないならば、なんと効率的だろう。ときどき、「ながら添削」や「ながらエッセイ」できるほどの技量や思考力を備えていたら……などと妄想しながら、今日も問題集やパソコン画面と向き合っている。



by terakoya21 | 2018-12-23 08:30 | Bonjour

Bonjour!(てらこや新聞159-163号 秋・冬号 谷のコーナーより)

日焼け

この夏も、日に焼けてしまった。旅行やレジャーに出かけたのなら、日焼けもお土産の一つに入るだろう。皮がむけるほどなら、それも夏の思い出になる。しかし、残念ながらそうではない。日々の対策を怠って、肌色がワントーン濃くなったのだ。

世の中には日焼けが似合う人と似合わない人がいて、私は後者だ。色白というわけではないが、強い日差しや汗の影響で肌荒れが起こりやすい。そのせいか、日焼け止めクリームを持ち始めたのは同級生より早かったのかもしれない。全身真っ黒になっていたのは、小学六年生の夏までだ。それ以降はインドアスポーツに励んでいたこともあり、 ヒリヒリと赤くなった後に黒くなる日焼けは避けられなかった場合に限られている。

夏の終わりのお風呂上り、あまり日焼けしないももの内側に、年中日焼けしている右手をあてて、その色の差をまじまじと見つめる時がある。二十代の頃はこまめに日焼け止めを塗り直していたが、今はあの頃のようなストイックさはない。だからしかたがないと開き直りたい気持ちと、だからといって開き直ってはいけないという気持ちがせめぎ合いをする。日焼けなど気にせず夏を満喫したとは言いがたい感じを、私の肌色はよく表している。


by terakoya21 | 2018-12-10 08:30 | Bonjour

Bonjour! (てらこや新聞147-149号 谷のコーナーより)

夏休みの宿題

小学生の頃、夏休みの宿題といえば『夏休みの友』だった。同郷の同世代なら 「何が『友』やねん……」とつぶやいた経験のない人のほうが少ないだろう。しかし、この話が通じる世代と通じない世代、通じる地域と通じない地域があると知ったのは、この仕事を始めてから数年後のことだ。現役寺子屋生の話によれば、今は『なつっこ』や『サマースキル』という名の問題集が渡されているそうだ。

寺子屋では、夏休みが近づくとどんな宿題が出されているのかを、八月に入るとどれくらい進んでいるかを、そしてお盆明けにはすべて終わらせたかを、生徒たちは毎回のように尋ねられる。早々と終わらせて暇を持て余している生徒もいれば、読書感想文や自由研究に頭を悩ませている生徒、今年も計画倒れに終わりそうな生徒もいる。

私はというと、当時は真面目な生徒だったはずだが、今はどうだろう。『てらこや新聞』の創刊以来、エッセイ原稿は毎月の提出課題となっている。締切り前に余裕を持って仕上げられていたのは、いったい何号前のことだろうか。お盆休みの最終日に課題が進まないことさえもエッセイのネタにする荒業を使うようになったのは、果たして成長と呼べるのだろうか。



by terakoya21 | 2017-11-06 08:30 | Bonjour

Bonjour! (てらこや新聞147-149号 谷のコーナーより)

マニキュア

爪の補強、身だしなみ、趣味の一つ……マニキュアを塗る理由は、人それぞれだ。知り合いや友人にはいつも爪の先の先まで手入れを欠かさない人が何人もいるが、諸々の事情で、私の頻度はかなり低いほうだ。かと言って、興味関心がないわけではなく、おしゃれなネイルやきれいな指先にはつい目がいく。

年に数回とはいえ、自分の短くていびつな爪を少しでもきれいに見せたくなるときがある。マニキュアの蓋を開けた瞬間に広がる香りは、いつも私の鼻を刺激する。お約束のように敏感に反応してしまうのは、未だに慣れていないという何よりの証拠だろう。お店には、カラフルでラメやパール入りのものがバリエーション豊かに並んでいるものの、アラが目立ちにくくて生活や仕事に支障なさそうなタイプばかりに手が伸びる。

「ネイル」と呼ぶには程遠く、母や姉の見様見真似でしていた学生の頃からたいした上達もなくてぎこちない。決してきれいとは言えない仕上がりだけれど、先っぽに少しの色とツヤが加わるだけで、毎回、自分の手が自分の手でないような不思議な気持ちになる。それから数日の間は、いつもより手や指の仕草を意識しながら過ごしている。それもつかの間、リムーバーとコットンで一本ずつマニキュアを拭き取ってしまえば、私の指先にはまた日常が戻ってくる。



by terakoya21 | 2017-10-28 08:30 | Bonjour

Bonjour! (てらこや新聞147-149号 谷のコーナーより)


Seasonal Sessions

寺子屋では、季節講習のほとんどが普段の授業では補いきれないところや時間をかけることが難しいところの強化を目的に開講される。八月上旬を過ぎる頃、学校の夏休みと同様、夏期講習は折り返し地点を迎える。

普段とは異なる曜日の異なる時間帯に行われる授業は、担当講師や生徒の顔ぶれも異なり、正規授業とは違った雰囲気になる。学校授業の進度に気を取られないという気の持ちようも関係しているのかもしれない。

世間では、顔を合わせる回数が増えれば増えるほど相手との距離が縮まると言われている。寺子屋でも季節講習を通して講師と生徒の双方がペースを掴み、生徒同士の新たな交流が始まったりすることはよくある。おとなしいタイプだった生徒が自分からいろいろな話をするようになり、互いの名前すらあやふやだった生徒同士が楽しそうに筆記用具の貸し借りをするようになる。

振り返ってみれば、寺子屋を去った後も続くような人間関係の始まりは季節講習であることが多い。もちろん、みんながみんな、望ましい方へ進むとは限らない。それらは計画にはない副産物のようなものだ。そして、この講習の成果が結果として現れるのはもう少し先のことだが、本来の目的を見失うことなく、夏期講習を終えたいと思う。


















by terakoya21 | 2017-10-15 08:30 | Bonjour

Bonjour! (てらこや新聞145-146号 谷のコーナーより)

Checkingthe Schedule

寺子屋では2、3か月毎に、カレンダー式の予定表でお休みを通知すると同時に、学校や家庭の予定を教えてもらうようにお願いしている。その際、小学5年生以上の生徒には、お家の方に手伝ってもらいながらでもいいので自分自身で予定を書き込んでくるように声掛けしている。

長期休暇や行事などの情報は、授業内容や進行具合を決めるために欠かせない。そんな重要な情報だからこそ、生徒本人から伝えてもらうことが大切だと考えている。いつ、どこで、何があるかを知っているかどうか、それらと自分との関りを自覚しているかどうかが、学習への取り組み方に繋がっているように感じるからだ。

以前は、欠席の予定があればその都度知らせてもらったり、学校行事については、授業前後の 確認で済んでいた。中学生以上になると自転車で通塾の生徒が多数派だった頃は、またクラス単位での振替えや補習を組むことができた。しかし、だんだんと学校によって行事の開催時期が大幅にずれたり、習い事や家庭の都合でお休みの連絡をもらうことも増え、個別にスムーズな対応できるようにと、4年前か予定表を使い始めた。

提出される予定表には、習い事の稽古や試合の日などがびっしりと 書き込まれているものもあれば、同じ学校の同じ学年のはずなのにテスト日程が異なるものもあったりする。それはそれで、生徒同士の交流の材料になり、寺子屋の外での様子を知る手掛かりとなる。提出の仕方や書き方にふと成長を感じるときもあり、予定表の果たす役割は年々大きくなっている。






by terakoya21 | 2017-08-14 08:30 | Bonjour

Bonjour! (てらこや新聞145-146号 谷のコーナーより)

Being on Hold

優柔不断な私には「保留中」のものがたくさんある。「たくさん」の中には、目に見えるものも見えないものもある。客観的にみれば、そのせいでいつも同じようなことに悩んだり迷ったりしているし、本当に必要かどうか疑わしいものが鞄の中や部屋の一部を長らく占拠している。それらは、無意識に目を伏せて決心や仕分を先延ばしてきた結果なのかもしれない。

なかでも、他人が関係しているものは、即断即決からますます遠ざかりがちだ。先延ばしというと聞こえがあまりよくないが、様子を見ていたり、別の視点から考えていたり、言葉を選んでいたりする場合もある。……といえば、少しはましに聞こえるだろうか。そのせいで相手に迷惑や心配はかけまいと思う一方で、こうして言い訳をいくらでも思いつくあたりが自分でもやっかいだなと思う。

年始には「心身ともに健康で過ごす」と「身辺を整理する」を今年の目標に掲げた。ここ数年ずっと同じ目標を掲げ直し続けている気がする。いろいろと抱え込んだり引きずっているものに向き合って、目標達成も来年まで保留しないようにしたい。



by terakoya21 | 2017-08-06 08:30 | Bonjour

英語塾の寺子屋かめいの元気を発信します


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