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2010年 09月 14日 ( 1 )

読書の夏?!?! 夏の読書?!?! (てらこや新聞65号 亀井先生のコーナーより)

今年も、読みました、課題図書…。今年は、3冊買い、今のところ、2冊読み終えました。そして、今回ご紹介するのは・・・

青少年読書感想文全国コンクール小学校高学年(5・6年生)の部課題図書
「建具職人(たてぐしょくにん)の千太郎(せんたろう)」
作 岩崎京子 くもん出版
です。

場面は江戸時代の終わりころ・・・千太郎は、姉の「おこう」と同じ建具屋の「建喜」に7歳で奉公に出ます。農夫だった、おこうと千太郎姉弟の父万三は、口減らしにまずは、おこうを、そしてのちに千太郎を奉公に出します。千太郎は、小心者で、真面目だったので、奉公先で、おこうに励まされたり、名主や若棟梁に気に入られたりしながら、はじめは興味のなかった建具職人にあこがれ、近づいていきます。

この本を書店で見かけたとき、ただ、他の5・6年生の課題図書よりは、読んでみたいと思わせるものだったので、積極的というよりは、消極的に買い、読むことにしました。が、読み始めると、なかなか面白くて、あっという間に読んでしまいました。江戸時代の農夫の立場から言うと、仕方ないとはいえ、少し薄情な感じのする万三に比べ、「建喜」の人々は、情深く描かれています。そして、私はこの本を、ぜひとも、子どもたちより子どもたちを取り巻く大人たちに読んで、考えてほしいと思いました。

このところ、私を考えさせていたことがあるのです。

私たち大人は、子どもたちに、機会があれば「夢は何?」、「将来何がしたいの?」と彼らにとっては遠く、漠然とした未来のことを聞きたがります。でも、今、毎日子どもたちと接しながら、この質問と私たちの体たらくが子どもたちを悩ませ、成長することの喜びを彼らから奪っていると感じることが多くなってきました。

子どもなんて・・・私の経験から言えば・・・放っておいても、本来「○○がしたい!」「○○になりたい!」と言ってくるはずなのに、現代の日本に生きる子どもたち・・・なぜか、「何かなりたいものありますか?」の質問に「別に・・・」

それは・・・私たち大人の体たらく、そして考え違いから来ているのだと思うのです。


私は、幼いころから、夢をいっぱい並べては、母につぶされてきました。ケーキ屋さん、花屋さん、保母、客室乗務員、小学校の先生、お医者さん・・・などなど。そして、最後に残ったのが・・・父の跡を継ぐ・・・また、人々の期待に反して・・ ・この私の最後に残った夢・・・というか今の職業ですが・・・私が、何がしたいと言っても反対をまったくしない、この点において、母とは正反対の父でしたが、この最後に残った私の夢を一番反対し、つぶそうとしたのは、この父でした。それでも、ずっと私には父が憧れの人で、今は父が一番の理解者です。

本来、子どもたちが夢を見て、将来の目標を立てるとき・・・一番影響を与えるはずの、周囲の大人がふがいないのに、どうすれば、子どもたちが夢を持ち、目標を見据えることができるのでしょうか。本当は、お父さんやお母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、隣のお姉さんやお兄さんを見て、その素敵な姿に、憧れ、自分の目標を立てていくのが子どもたちなのではないかと思うのです。


ただ、家の事情で、「建具屋」に奉公に行かされ、毎日の仕事をただこなしていた千太郎が、ふと気が付くと「建具屋」の仕事に魅せられていた。それは、棟梁、若棟梁、そして先輩の建具職人たちの姿が生き生きとしていて、また、皆、厳しくても、心が、優しい人々に囲まれていたから・・・。そして、名主のような人を見る目を持った人がいたから・・・。

現代の日本社会も、こんな形で、子どもたちが自分の得意なことを伸ばしながら、日々の生活を一生懸命して、将来につなげていける社会になってほしいと願います。「夢」は、身近なものでいい・・・身近だから、無限の可能性を見出せるのだと・・・私は一番身近だった人と同じ職業につき、いまだに尽きない夢の広がりを感じているからこそ、思います。

この夏、・・・お父さん、お母さんも一緒に読んでほしい作品です。

(Y.K)
by terakoya21 | 2010-09-14 20:57 | 本紹介 Kamei

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