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2008年 11月 13日 ( 1 )

MY CINEMA PARADISE (てらこや新聞43号 竹川のコーナーより)

MOVIE12: 真珠の耳飾りの少女
GIRL WITH A PEARL EARRING


是非行きたいけれど、多分行けない展覧会があります。東京都美術館で開かれている「フェルメール展~光の天才画家とデルフトの巨匠たち~」。

私がフェルメールの作品に興味を持つようになったきっかけが、この映画です。

フェルメールは、17世紀に活躍したオランダの画家。現在彼のものだとわかっている作品は、わずか30数点だとか…。彼についてあまり多くのことは知られていないようです。

フェルメールの絵の特徴は室内画、そして構図がほとんど同じ。向かって左側に窓があり、その窓から光が暖かく差し込む室内、そこにいる少女や女性を描いている作品が多く見受けられます。それらの女性は、談笑していたり、手紙を書いていたり、牛乳を注いでいたり…と、描かれているのはごく普通の日常生活の一風景にすぎないのですが、こちらを向く女性の眼差しと、包み込むような暖かな光に心を奪われます。

この映画では、その当時のオランダの状況、金銭欲と性欲にしか興味が無い下劣な印象の上流階級と、生活費を稼ぐのに必死な貧しい人々の様子が、淡々と映し出されていきます。その中で、どのようにしてフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」の絵が誕生したのか、その成り立ちを想像した「フィクション」、その絵の背景にある物語を勝手に想像した…というものです。

言ってしまえば、ただそれだけの映画…。しかも淡々と描かれ、台詞もそんなに多くはありません。ともすると眠くなってしまいそうな映画でもあります。しかし、フェルメールと絵のモデルになった少女との関わり・距離感が、見ていくほどに、息を呑むほど美しく、静謐で、実際にそんなシーンはないけれど、とても「官能的」に映るのです。今となっては、「真珠の耳飾りの少女」の絵を見ると、私には絵の中の少女が、その少女を演じたスカーレット・ヨハンソンにしか見えなくなっています。暗い背景の中浮かび上がる少女の、大きな濡れた瞳と、何か言いたげにそっと開かれている唇…どの絵画も決して動くわけではないけれど、今にも動き出しそうなその一瞬を捉えた作品で、見るものを惹きつける絵です。その一瞬がどのように生まれたのかを描いた作品、あくまで作り話なのですが…。

この映画を見て以来、私はすっかりフェルメール作品のファンになりました。2004年、亀井先生と寺子屋卒業生とでニューヨークに旅行し、メトロポリタン美術館でフェルメールの「窓辺で 水差しを持つ女」をこの目で見たときは、何ともいえない感慨がありました。意外なほどに小さかったこの絵を見たことを、私は忘れないでしょう。

映画がきっかけで何かに興味を持つ…ということも、映画鑑賞のひとつの醍醐味、魅力かもしれませんね。

それにしても…世界各国の美術館に散らばっているフェルメール作品が集められた東京でのこの展覧会、行けるものなら行きたい!!

(K.T.)

(参照:TBS「フェルメール展~光の天才画家とデルフトの巨匠たち~」
HP http://www.tbs.co.jp/vermeer/)
by terakoya21 | 2008-11-13 23:32 | CINEMA PARADISE

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