てらこや日誌
2007年 09月 16日
個性とは・・・個人・個物を他の人・物から区別しうるような、固有の特性。パーソナリティー
固有とは・・・(1)本来備わっていること。(2)その物だけが持っているさま。特有。
特性とは・・・あるものに特別に備わっている性質。特有の性質。特質。
(大辞林 三省堂より)
私の理解では、その人が置かれた環境や与えられた能力の中で培い備えていくものが「個性」だ。
近年、この個性という言葉の下・・・わがままや怠慢が目立っているように思う。わがままは、子どもにも、大人にも見られるけれど・・・怠慢は大人たちの側にある。・・・子どもたちの現状を「個性」で片付け・・・自分たちの力の及ばないところのように無視をする。
勉強ができなくて、成績が悪くてもかまわない。でも、勉強ができないことや成績が悪いことは個性ではない。そこから、いきる術を考え、自分のしたいことを探す努力の中で培われるのが子どもたちの個性だ。
私は、勉強は好きで、それなりにできる方だった。でも、運動は生まれつき成長に合わせて体に合ったアキレス腱が発達しなかったために、直立のできない子だったから、人と同じようにはできないスポーツがあった。そして人とは違う歩き方をしていた。6年生で手術をしたので、今ではかかとを地に着けて歩けれるけれど・・・手術をするまでかかとを着けて歩いたことも、かかとを着けて立ったこともなかった。
私のアキレス腱が短いのも、勉強が好きなのも私の愛すべき特徴だけれど・・・だから私は個性的なのではない。私の個性は短いアキレス腱を抱え、人より疲れを感じながらも歩くことに耐えられる負けず嫌いな強さであり、勉強を続けるという意志の強さ、そして、前向きな明るさである。
そしてそれは、両親や私の障害に気付いてくれた小学校5年生の時の担任の先生をはじめ、多くの人々の努力と愛情の中で、私自身も努力して備わった個性である。
個性を育む、個性を尊重する・・・聞こえは良いけれど簡単ではない。
・・・一人一人の人間を認め合い、知り合い、そして、努力しなければ、できないことだと私は思う。
(Y.K)