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寺子屋の日々 ~Days in Terakoya~ (てらこや新聞124号 亀井のコーナーより)

~ Sadness and Gladness Succeed ~
~ 楽は苦の種、苦は楽の種 ~


5月の半ばに、卒業生に会いに九州に出かけた。大学時代の親友が東京からかけつけてくれた。3人で、馬に乗り、食事をし、お酒を飲んで、おしゃべりをした。

卒業生と私の親友が会うのは、私の39歳の誕生日のお祝いを北九州市でして以来の2回目で、私とこの卒業生との出会いは、7年前にさかのぼる。

7年前と変わらぬ笑顔とともに、大人になった彼を見ていて、あっという間の7年間に思いを馳せた。

塾の説明を聞きにやってきたときの、白い歯を見せ、大きな口を開けて笑う顔と声は、今でも覚えている。それが、私たちの7年間の始まりだった。2人ともおしゃべりで、授業に来るたび、いろいろな話を聞き、さまざまなことを話した。そして、私がお弁当を作るようになり、作ったお弁当を一緒に食べるようになった。

友人などには、「よくまぁ、よその子にそこまでしてあげられるね」なんて言われ、呆れられることもしばしばだったけれど、私には、自分がお弁当を作ることで、その毎日が、いつもよりかなり充実して見える日々だったと思う。確かに、持病の頭痛はひどく、また、どちらかというと虚弱体質の私には、続けることが大変だった時期もあったけれど、それ以上に、与えられた「充実感」は大きかった。

そして、今、目の前にいる23歳の青年は、私の大切な人も大切にしてくれる若いのにできた青年に成長している。今の塾生の話を共通の友だちの話のように聞いてくれる。4年半の間に2回しか会っていない私の友人にも、私への優しさと同じだけの優しさを持って接してくれる。そして、私の友人も同じ。まるで3人が、旧知の仲間かのように、半日を一緒に過ごした。

日々の生活の中の出会いは、大切にすればするほど、いとおしくなり、そして、実りを日々与えてくれることを実感する初夏の旅行となった。

目の前にある苦しみは、今、乗り越えることができたら、必ずや幸せや楽しさをもたらしてくれる― そして、その苦しみを一緒に語ったり、経験したりした友人は、一生のかけがえのない大切な人たちとなる。

子どもたち、心をこめて人と接し、今を大切にしてほしい。

(Y.K)
by terakoya21 | 2015-08-11 09:00 | 寺子屋の日々

英語塾の寺子屋かめいの元気を発信します


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