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I Love Books! (てらこや新聞120-121号 竹川のコーナーより)

BOOK59:原田マハ
「楽園のカンヴァス」(新潮文庫)

単行本の頃からずーっと文庫化されるのを待ち侘びていた一冊です。やっと文庫化されたと大喜びで購入、あっという間に読みました。文庫化を待たずに、単行本で買えば良かったと、妙な後悔を味わいました(^_^;)。山本周五郎賞受賞作です。

キュレーターという言葉をご存知ですか?

Wikipediaによると、キュレーター(英語でcurator)とは「英語由来の外来語。英語の元の意味では、博物館(美術館を含む)、図書館、公文書館のような資料蓄積型文化施設において、施設の収集する資料に関する鑑定や研究を行い、学術的専門知識をもって業務の管理監督を行う専門職、管理職を指す。」そうです。「日本にキュレーターという語が入ってくる2000年代までは、学芸員という語が使われていたが、現在は学芸員とキュレーターが混在している。なお学芸員はcuratorと訳される」ともあります。

私自身にとっては、キュレーターという語よりも学芸員という語の方が、馴染みがあります。
芸術や美術に造詣が深いとは決して言えませんが、私は美術館に行くこと、美術展を見に行くことが好きです。何を語ることもできませんが、気に入った絵をしみじみ眺める時間は、私にとっては 至福の時です。

今回ご紹介する本も、まさに主人公は、そのキュレーター役として登場します。

ニューヨーク近代美術館(MoMa)のキュレーターであるティム・ブラウンは、ある日スイスの大邸宅に招かれます。招かれた地点で、人違いではないかという疑惑があるのですが、彼はそのままスイスに赴きます。そして、そこで見たのは巨匠アンリ・ ルソーの名作「夢」に酷似した作品でした。この作品の持ち主は、作品の真贋判定を依頼し、もう  一人のライバルが登場します。そのライバルは 日本人研究者の早川織絵。真贋判定の手掛かりとなる古書を読ませ、7日間のうちに真贋判定を下さねばならない…というお話です。

ティムと織絵が、その作品の真贋を巡って競い合っていくのですが、ミステリー仕立てでどんどん話に引き込まれました。二人のルソーという画家に対する強い想い、情熱を感じさせます。読み終えるのが惜しいような気がしました。

美術の世界に造詣がなくても、十分楽しめました。そして…久しぶりにゆったり美術館を訪れたいと強く思った一冊でもありました。いつか…MoMaに行きたい、そんな思いも強くなりました。

(K.T.)
by terakoya21 | 2015-05-12 18:42 | I Love Books

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