I Love Books! (てらこや新聞111号 竹川のコーナーより)
2014年 07月 01日
BOOK47:
原田マハ 「ジヴェルニーの食卓」
マティス、ピカソ、ドガ、セザンヌ、ゴッホ、モネ。
有名な印象派、そしてそれ以降の美術界の巨匠たちの名前ですね。
この本には、その巨匠たちの姿を描いた短編小説が4篇、収められています。画家に関係のあった人物がその画家について語るという形で物語が進んでいきます。マティスは家政婦、ドガは女性画家、セザンヌは画材商の娘、モネは義理の娘が画家を回想して、思い出を語っていきます。
それぞれの画家のある絵が、どのような暮らしの中で、どういった状況で描かれたかが、丁寧に語られていきます。
名前を知っている画家の、見たことのある絵画の向こう側に、私たちと同じように悩みを抱きつつ営んでいた生活ぶりが、手に取るように、たやすく思い描けるように描写されていて、それらの画家たちが少し身近に感じられるようでした。
それぞれの画家を語る女性たちは、その画家を尊敬し、信頼しています。そして、どれもがなんだかとても切ないのです。
見たことのある藤色の表紙は、モネの睡蓮。この季節に、しっとりと本で美術巡りするのにお勧めです。
(K.T)
原田マハ 「ジヴェルニーの食卓」
マティス、ピカソ、ドガ、セザンヌ、ゴッホ、モネ。
有名な印象派、そしてそれ以降の美術界の巨匠たちの名前ですね。
この本には、その巨匠たちの姿を描いた短編小説が4篇、収められています。画家に関係のあった人物がその画家について語るという形で物語が進んでいきます。マティスは家政婦、ドガは女性画家、セザンヌは画材商の娘、モネは義理の娘が画家を回想して、思い出を語っていきます。
それぞれの画家のある絵が、どのような暮らしの中で、どういった状況で描かれたかが、丁寧に語られていきます。
名前を知っている画家の、見たことのある絵画の向こう側に、私たちと同じように悩みを抱きつつ営んでいた生活ぶりが、手に取るように、たやすく思い描けるように描写されていて、それらの画家たちが少し身近に感じられるようでした。
それぞれの画家を語る女性たちは、その画家を尊敬し、信頼しています。そして、どれもがなんだかとても切ないのです。
見たことのある藤色の表紙は、モネの睡蓮。この季節に、しっとりと本で美術巡りするのにお勧めです。
(K.T)
by terakoya21
| 2014-07-01 14:06
| I Love Books