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英文法の底力 (てらこや新聞109号 卒業生のコーナーより)

~ ⑦ 仮定法の使い方 ~

前回、仮定法は「仮に~だったら」という空想の世界を表現するのだということを書きました。今回は仮定法表現の核になる「仮定法過去」と「仮定法過去完了」の基本とその使い方を見ていきます。仮定法表現にも色々ありますがこの2つが土台です。

☆仮定法過去
If I were you, I would be angry with him.
「もし私があなたなら、彼に腹を立てているだろう」

今現在の事実とは異なる空想の世界を表現したい場合、動詞を現在形から過去形にします

上記の例文では、「私が(実際はあなたではないが)もし仮にあなただったら」というように今現在の事実に反して空想の話をしています。意味的には現在ですが形が過去形なので、これを仮定法過去と呼んでいます。

056.gif[仮定法過去のカタチ]
If S 過去形, S 助動詞の過去形 原形
*助動詞の過去形…would, could, might, should


☆仮定法過去完了
If I had hit a homerun, we would have won that game.
「もし僕がホームランを打っていたら、あの試合に勝っていただろう」

過去の事実とは異なる空想の世界を表現したい場合、動詞を過去形から(過去よりも前を表す)過去完了形(had done)にします。上記の例文では、「俺が(実際には打てなかったが)もしホームランを打っていたら、あの試合に勝っていただろう」というように過去の事実に反して空想の話をしています。意味的には過去ですが形が過去完了形なので、これを仮定法過去完了と呼んでいます。


056.gif[仮定法過去完了のカタチ]
If S had done, S助動詞の過去形 have done
*助動詞の過去形…would, could, might, should


☆併用型
If I hadn’t encountered with Ms. Kamei, I wouldn’t write this article now.
「もし亀井先生に出会っていなければ、今この記事を書いていないだろう」
*encounter: 出会う   article: 記事

上記の例文は「もし(過去のある時点で)~だったら、(今ごろ)…だろう」というように、前半が仮定法過去完了のカタチで、後半が仮定法過去のカタチになっています。

☆仮定法を使ってみよう!
仮定法と聞くと何か難しそうなイメージを持ってしまいがちですが、日常生活の中で仮定法はしょっちゅう使われています。(例えば電車に乗り過ごしてしまって「あと3分早く着いてれば…」と言う場合や、雨のせいで外で遊べないときに「雨が降ってなければなあ」と言う場合など)

では実際に仮定法を使って表現してみましょう!
次のお題にもとづいて、仮定法で表現してみましょう! (上記の[カタチ]を参照しながら)

「もしも私が総理大臣だったら、○○をするだろう」*総理大臣:prime minister

If I


他にも「もしも魔法が使えたら、…」など色々なお題を設定して表現することで仮定法の練習をすることができます。

ぜひ取り組んでみてください!


<今日のまとめ>
仮定法のポイントは“時制を1つ前にずらす”


034.gif今現在の事実に反することを言う場合(仮定法過去):現在形→過去形

034.gif過去の事実に反することを言う場合(仮定法過去完了):過去形→過去完了

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考文献 『わかるから使えるへ 表現英文法 GFE』 田中茂範 / コスモピア/ 2013






by terakoya21 | 2014-05-14 21:03 | 英文法の底力

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