読書の春?!春の読書?! (てらこや新聞108号 かめいのコーナーより)
2014年 04月 26日
「とんび」
重松 清 著 角川文庫
「苦労するんが親の仕事じゃ」と当たり前のようにいうセリフに象徴されるようなすてきなお父さんと息子のお話です。ドラマになっていたなぁ~なんて思いながら、書店で手に取り買ってみましたが…現在ドラマのDVDも買おうかと悩んでいます。
昭和10年生まれの主人公ヤスオに子どもが生まれるところから物語は始まります。その後、妻を亡くし、息子のアキラと2人での生活が始まります。2人家族はけんかや問題が起こるととりなす人がいないので「つらい」などというセリフを吐きながらも周りの暖かい支えもあり、アキラはすくすくと育っていきます。ヤスオとアキラを取り巻くすべてがそろった家族ではなく、だれかが欠けた家族たちとその家族たちを取り巻く人々が織りなす愛情の物語です。ぜひ、保護者の皆さんにも、子どもたちにも読んでほしい1冊です。
笑って、泣ける1冊です。
(Y.K)