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寺子屋とともに (てらこや新聞108号 かめいのコーナーより)

~ Society 社会 4 ~

最近読んだ内田樹氏の「『おじさん』的思考」(角川文庫)に学校は本来「『学ぶマナー』を学ぶところ」なのに…というような趣旨のことが書かれていました。本当にそうだと思います。「学ぶマナー」、「学ぶ姿勢」づくりが学校―特に義務教育期間の学校で軽視されているのが、学力低下の原因の1つだと私は思います。そして、子どもが日常的に接する周囲の大人たちの「学ぶ姿勢」の大切さを忘れていると感じることが多くあります。

そして、「祝!!2周年!」という竹川さんの「まえがき」で始まる2007年の2周年特別記念号だというのに、 私はぼやいています…(-_-;)。

マナー違反?礼儀知らず?非常識? それとも、これも学力低下

この季節・・・寺子屋で私には、とても気になる生徒の行動がある。それは・・・花粉症の生徒が、自分用にティッシュを持たずに教室に来ることである。同じように、ひどい風邪をひいている生徒がティッシュを持たずに塾にやってきて、「ティッシュ下さい」と授業中に何度もいうことに私は、憤りさえ覚えることがある。もちろん、急に出てきた鼻水、不意の鼻血、そしてけが、よごれなどのために寺子屋にはティッシュが常備されている。

しかし、花粉症や風邪のように、一定期間続き、ただでさえ勉強の妨げになり、塾に来る前から予想できる自分の症状のために、毎日、毎回、他人のティッシュをあてにする思慮のなさと、神経の図太さに、私は、学力低下を感じずにはいられない。しつこいようだが、学力は、学習する力で、学習は、「環境に適応する態度や行動を身につけること」である。

考えてみてほしい。自分のつらい症状のために必要なものを他人が準備し、自分は忘れているという状況のおかしさを・・・。もし、私がティッシュを買い忘れ、今日は無いと言ったらどうするのか。だから、私は、もちろん、一度もお金をもらったことはないけれど、毎回、毎日のように「ティッシュ下さい」という生徒には、「1枚100円、ふつうティッシュは2枚組だから200円ね。いやなら、自分のティッシュを持ってきて下さい。」と言うことにしている。もちろん、たまに忘れてきたり、持っていたティッシュがなくなってしまったりという生徒には快くティッシュをさし出す。

思い出して欲しい。私たちが小学生だったとき、毎朝、お母さんに「ハンカチとちり紙、持った?」と声をかけられたことを・・・。小学生のとき、遠足や社会見学などの行事の持ち物欄には、「ハンカチ、ちり紙」があったことを・・・。社会生活を始めるにあたって、最初に 身につけ、学習することの1つが、「出かけるときには、ハンカチ、ちり紙をもっていくこと」なのである。それは、誰かが気が利かなくてタオルやティッシュを準備してくれないからではなく、自分のために、人に迷惑をかけないように自分が準備する社会でのマナーだからだ。

最近の公衆トイレには、乾燥機やペーパータオルがあり、そのために、ハンカチを持ち歩く必要がなくなりつつある。もちろん、寺子屋のトイレにはタオルがかかっている。しかし、ハンカチは、汗を拭くときも使う。ちょっとした汚れや濡れにも使う。アメリカなど欧米諸国では、ハンカチで鼻をかみ、洗濯して何度も使う(だから、アメリカではほとんどの公衆トイレにペーパータオルが準備されているのだと思う)。

以前、寺子屋の廊下に冷房が効いていなくて授業時間まで廊下で待っていた高校生が、「こんなに汗をかくなんて考えられない。先生、ハンカチ貸して。」と言ってきたので、タオルを貸したら、汗を拭き、そのまま返されたのに面食らったことがある。そして、その行動はおかしいと指摘したところ、「塾で汗をかくなんて考えられないから、ハンカチなんて持ってこない」と言われてしまった。冷房を効かせていなかった私たちが悪かったのかぁ・・・?!?!と驚きを隠せなかった。

ここまで読んで・・・細かいことをブツブツと言って、「せこい」と 思われた方も多いだろう。もちろん、私は、生徒たちが快適に勉強するために必要なものは、できる限り提供したいと思っている。提供する義務もあるのだろう。しかし、子供たちの将来のためにならないものは、なるべく提供したくないと思っているーそんなものに月々の授業料をいただいてはいない。冷房や暖房を効かせすぎないことも、その1つだけれど、ティッシュもそうである。子供たちが社会で生活していく上で、常識として身につけておかなければいけないことは、嫌われようが、せこく見えようが言い続けたい。ハンカチもティッシュも持ち歩かなくて、困るのも、みっともないのも生徒自身である。だいたい、花粉症で絶え間なく、鼻水がたれるのに、通塾中はどう対処しているのか・・・不思議でしょうがない。そして、学校には持っていっているものを、塾には持ってこないのか?

とにかく、子供たちには、「ハンカチもティッシュも持ち歩け!それがマナーだ」と言いたい。そして、保護者の皆さんには、「持ち歩かせて下さい。それが、マナーだと教えて下さい。」と是非お願いしたいと思う。(2007年3月 「寺子屋の日々」より)

最近は、「ティッシュ」について気になることは少ないのですが、「筆記用具」など勉強に直接影響のあるものを忘れてくる生徒、また、宿題を「半分してきました」「していないので、家に置いてきました」と堂々と報告する生徒などがいます。肘をつき、横を向き、立ち歩きながら授業を受けることをおかしいと思わない子どもたち―学校で学ぶことは、「知識」ではなく「知性」の方が大切なのです。そして、学校という場所は、子どもたちが社会的自立のための準備をするところだということを、忘れないでほしいと心から望みます。

9周年記念号によせて、敢えて、皆さんにあらためて考えていただくことをお願いしたいと思います。

(Y.K)
by terakoya21 | 2014-04-16 13:45 | 寺子屋とともに

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