アメリカ研修日誌 (てらこや新聞100号 大学生のコーナーより)

No. 7 part 4

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part 2

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(part 1, part 2, part 3は上のリンクからどうぞ!004.gif


私は幸運なことに、寺子屋かめいの方々に出会えました。だから良かったのです。でも、そうでなければ、今も夢みる夢子ちゃんで、現実に即さない考えやイメージのもとにさまよい、社会の中で余分に傷つき、周りの大事な人たちをさらに傷つけていたかもしれません。私はラッキーだったけれど、そういう子どもたち、もしくは大人になりきれないままでいるような人たちが、この社会にはたくさんいるのではないかと思います。

毎日毎秒刻々と移り変わっていく情報は常に周りを流れていて、それらを簡単に手に入れることができる環境がある。地球の裏側の出来事を手元の端末が伝えてくれる。日本であっても、おそらく自分が一度も 踏み込むようなことのない世界の様子を、テレビが素敵に映している。

一生の間に99.9%くらいの確率で行くことがないであろう地の絶景や、世界のどこかで起こった出来事を、世界中の人が共有して一緒に楽しんだり考えたりできることは、この便利な世の中の利点だと思います。実際、テレビで世界遺産の特集をやっていたりすると「こんな素敵なところがこの地球にはあるんだなぁ、自然は偉大だなぁ」とか、「そんな昔にこんなものが作れたなんて人間ってすごい!」と感動してしまいます。

でも、世界中のあらゆる情報が誰でも簡単に得られるような環境を手にしたわたしたちが、その素晴らしさを享受していくためには、同時にきちんと自分の頭で考えられるようになければならないと思います。そうでなければ、この環境はわたしたちにとって、危険だと思います。

特に10年20年そこら生きてきただけの人間の経験は浅いですよね。でもそんな未熟者たちでも、例えば小学生だって、簡単にあらゆる情報が手に入れられる。世界の仕組みがどうなっているのか、自分にとって周囲の人にとって大切なことはどういうことなのか、そういうことを知らないまま、考えられないままに膨大な情報の海に漕ぎ出せてしまう世の中です。それは果たして、幸せなことなのでしょうか?

テキサス滞在中に出会った人たちのほとんどは、海外旅行に行ったことがないどころか、テキサス州から出たことのない人たちでした。ある田舎町の学校を訪れた際には、そこの先生から、ほとんど全ての児童や生徒たちは、その町から出ることなく一生を過ごすことになるだろうと伺いました。テキサス州だけで日本全体の面積の約1.8倍(下の参考を参照)というような広大なところですから、日本人の感覚で捉えるのとはもちろん違うとは思います。

それだけ広大なところに住んでいると、外へ出ていこうという気持ち自体起こってこないのかもしれません。そういう理由もあるのかもしれませんが、みんなテキサスから出たことがなくたって、幸せそうでした。遠いアジアの国から来た私を、その珍しさゆえ(ありがたいことに)興味津々で迎えてはくれましたが、でも彼らにとっては別にどうってこともないことというか。「遠くのことなんて知らなくたって、家族と周りのみんながハッピーならそれでいい」というような。「他の場所なんて知らないけどよ、オレたちは自分たちの町とテキサスを愛してるし、この国が好きだ。それで十分だろ?」というような雰囲気が、テキサスの人たちの中に感じられました。

知らなくても幸せに暮らしていけること、あるいは、知らないほうが幸せに暮らしていけることって結構あるのではないかと思います。テキサスではそういうことを強く感じました。

とまぁ少し論点から逸れてしまった感はありますが、今回はこんなところで失礼させていただきます。ここまでお付き合いいただきましたみなさま、ありがとうございました。私の感じたこと、考えたこと、テキサスの雰囲気が、少しでも伝わっていればうれしいのですが。

ところで、読んでいただいている方は薄々お感じかもしれませんが、研修記の連載記事を書くのが、記憶の劣化とともに徐々に大変な作業になってきておりまして(^^;)…次々号あたりから、特に印象に残っていることやこれだけはご紹介したい!ということだけをお伝えするかたちになりそうです。年内いっぱい、長くても 今年度いっぱいくらいまでの連載になると思いますが、どうかもうしばらく、お付き合いいただける方はよろしくお願いいたします!

最後になりましたが、てらこや新聞100号発行、おめでとうございます!塾の本来の業務と並行しながらの毎月の新聞発行は、本当に大変な作業だと思いますが、今後も子どもたちの未来のため、日本の未来のために考え続ける新聞として、150号200号と続いていかれることを願っています。そして、寺子屋かめいのみなさまの益々のご発展とご多幸をお祈りしています。

参考資料
●メキシコ料理、Tex-Mex
Wikipedia http://ja.wikipedia.org/
カリフォルニア州観光局http://www.visitcalifornia.jp/

●面積
テキサス州695,622(k㎡):全米第2位
日本国377,955(k㎡)
テキサス州政府観光局 旅の基本情報http://www.traveltex.co.jp/interior_247.html
総務省 統計局(国土状況)http://www.stat.go.jp/data/nihon/01.htm
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by terakoya21 | 2013-08-11 12:00 | アメリカ研修日誌

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