人気ブログランキング | 話題のタグを見る

あとがき (てらこや新聞84号より)

考える日々が続いています。

このところ、刹那的に生きる子どもたちが 多いと感じます。自分の人生の先を想像することができずに、今さえよければと生きる子どもたちです。このテストで平均点があり、あの模試で偏差値が高ければ安心する、そのメンタリティーもかなり刹那的だと私は感じます。そして、それを子どもたちに強いているのは大人たちだと思うのです。それは、昨年の3月11日以来、日本人が囚われたかのように語る「絆」を大切にする生き方と正反対をいく生き方なのですが、刹那的に子どもたちに接する大人が増えつづけ、それが子どもたちに影響を与えているなと感じることが増えています。

今回のHowdyのコーナーで竹川さんが語る、4月から大学2年生になる我が甥が箱にすっぽりと入ったというエピソード、おそらく彼は 耳にタコができるほど聞いている話なのですが、彼自身は覚えていません。ですが、それは、はっきりと竹川さんの心にも、私の記憶にも残る、今はチャラい東京の大学生の代表のような青年の幼い頃の可愛らしい姿です。私たちは、子どもたちにうっとうしいと思われても、「また?」と言われてもそんな話を伝えます。それは、なぜかと言えば、私たちにとって彼らの成長は1つ1つが喜びであり、彼らの存在の1つ1つが大切であることを伝えたいからです。そしてまた、ほかの生徒にも聞かせるのは、今、一流と世間では言われる大学に通う彼も、そんな可愛い、少しバカっぽい行動をする、みんなと同じ小学生の時代があったということを後輩たちにも、同級生たちにも知ってほしいからです。そして、彼が、親だけではなく、多くの人々に愛されて、見守られて育ってきたことを知ると同時に、聞いている彼らも、私たちに愛され、見守られていることを知ってほしいのです。

そして、私は、竹川さんとの学生時代の思い出や、谷 さんの学生時代、自分の学生時代の話を子どもたちには伝えるようにしています。それは、私たちにもバカな失敗があり、そして、楽しかった学生生活があり、勉強をしない小学生だったこともあるのだということを知ってほしいからです。自分たちの努力は、少しずつ実を結び、人は少しずつ、だんだんと大人になっていくのだということを感じてほしいのです。

 お父さん、お母さん、おうちで、お子さんたちに、彼らの小さい頃のエピソードや、自分たちの若い頃のお話をたくさんして下さい。それが、必ずや彼らの道 しるべとなります。そして、「愛」や「絆」などという漠然としたことを口にしなくても、彼らは、「愛」も「絆」も感じとっていくと思います。自分たちは、おじいちゃん、おばあちゃんたちが作り上げ、お父さん、お母さんに繋げた世界に生き、将来その世界を自分たちも繋げていかなければならないことを知る過程として、お父さん、お母さんの語りは必要不可欠なのです。

それが、自ずと世界を平和にしていくー今年の3月11日は、大喜利以外のテレビを見ず、そんなことを考えて家族とともに過ごしました。昨年の3月11日・・・多くの方々の人生が大きく変わりました。私たちは、住んでいる場所が違っただけで、以前とほとんど変わらぬ生活を今も続けられることに感謝をしながら、自分たちの目に見えない場所に居る人々にも思いを馳せ・・・子どもたちの未来を繋ぐこの仕事を、続けていきたいと思いを新たにする日曜日となりました。子どもたちの未来を必ずや明るいものにしなければならないと思い知る1日でもありました。皆さんにとってはどんな1日でしたか。

さて、最後になりましたが、今月も「てらこや新聞」を発行できたことを、ご協力いただいた全ての方に感謝したいと思います。また、今回は7周年特大号です。7年間支えて下さった読者の方々にも感謝したいと思います。ありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いします。

(Y.K)
by terakoya21 | 2012-04-13 16:29 | あとがき

英語塾の寺子屋かめいの元気を発信します


by terakoya21