Bonjour! (てらこや新聞82号 谷のコーナーより)
2012年 02月 09日
普段は印象に残る夢を見ることが少ないのだが、昨年の元旦に見た夢は衝撃的だった。昨年から一昨年にかけては、例年通り自宅で年を越し、それほど夜更かしもせず眠りについた。
……1月4日の休み 明け、自宅から出勤しようとしている私。正月 気分が抜けきらず、いつも以上にのんびり気分で玄関を出て、いつものように車へと向かう。
「えっ???」
目の前にあるはずの車がない。辺りを見回してもない。こんなとき、人は意外と冷静で、かなり不可解な行動をとるようだ。私はなぜか家に戻り、もう一度家を出るところからやり直してみる。けれど、車は現れてはくれなかった。
「あぁ!!盗まれた!!!」
……と記憶に残っているのは、ここまでだ。たぶん、この辺りで目が覚めたのだと思う。夢でよかったと思うと同時に正夢かもしれないという不安が心をよぎった。それまで正夢など一度も見たことがないのに、なぜか好くないことはすぐに思いついてしまう。そそくさと部屋を出て、駐車場が見える窓へと向かう。そして恐る恐る障子を開け、車が止まっているはずの場所へと目をやった。
「あぁ……ある。」
確かに、私の車はそこにあった。そして、あの朝からようやく一年が過ぎた。また同じ夢を見ることも、それが現実のものとなることもなかった。しかし、何かの拍子にあの夢を思い出すたび、いまだに私は「もしかしたら……」という軽い胸騒ぎをおぼえる。
♪正夢 / スピッツ / 詞・曲 草野正宗 / 2004.11
正夢:a prophetic dream
逆夢:an ordinary dream
(Y.T)