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旅日記 (てらこや新聞82号 海住さんのコーナーより)

1回目【旅の準備編】

【はじめに】
いまから16年前、1995年9月1日から翌1996年2月29日までの6か月間、“地球一周”の旅の空の下にあった。当時36歳、それまで勤めていた読売新聞を退社、ふるさと松阪にUターンする前の人生最初で最後の冒険と腹をくくった。旅の総予算は、読売時代の退社前2回のボーナスの中から貯めた100万円で、使用期限無しの地球一周航空券購入費と現地での交通費、フィルム代、宿泊費、食費、小遣いの一切をこの中からまかなうことにした。しかし、出発前に購入した、地球1週分の航空券で約19万円、3か月有効のヨーロッパの鉄道乗り放題切符に約14万円、アメリカ大陸横断鉄道切符が約3万円、写真用フィルム200本の代金・・・を引いていくと、飛行機に乗る前から懐具合は随分と心細いものとなっていった。既に30代半ばを回った出遅れた青春旅行だったが、ふるさとに戻って 仕事をする前に、どうしてもやっておきたいチャレンジだった。そんな旅の 道中に出会ったエピソードを皆さんにお届けしたい。

1回目は【旅の準備編】ということで次回以降のストーリーのための予備知識にしていただければ幸いです。

【プラン】
わたしは、30歳になるまで、国内を含め飛行機には乗ったことがないほどの旅オンチだったから、海外渡航歴はゼロ。80年代後半から90年代にかけ、大勢の欧米の若者が日本の地方都市にもやって来たのを機に、かれらと交流する機会が増え、海外にあこがれるようになった。さんざん迷った挙げ句、やるなら体力も出直しも効く30代のうちにと、ようやく夢の実現を実行することになったのがこの旅だった。

購入した地球一周航空券はノースウエスト航空とKLMオランダ航空が就航している都市間で、同一の方向、すなわち、西回りか東回りなら乗り降り自由。使用期限に制限がなく価格も19万円と、メリットの大きなチケットだった。しかも  マイレージ・サービスといって乗った距離(マイル)に応じて無料航空券が付いてくるので一度の利用で次には無料でアジア旅行ができるという特典付きだ。

わたしのプランはこうだった。初めに1か月をかけてアジアの国々を回り、次に4か月かけてヨーロッパ各国、最後に1か月かけてアメリカというもの。

【ルートと移動手段】
最初にシンガポールで降りてクルマや鉄道、バスなどを乗り継いで、マレーシア、タイ、ベトナムと回って、いったん、シンガポールに戻ったあとはアムステルダムへ、ひとっ飛びというルート。中国とかインドとかいったディープなアジアを旅していないということに引け目を感じたが、ヨーロッパを回ることが主たる目的だった。

ヨーロッパではアムステルダムで「IN」、ロンドンで「OUT」するまで西欧、チェコ、ポーランドといった中欧、イタリア、スペインといった南欧。その間、スペインから船で北アフリカのモロッコに渡った。イギリスから米国東海岸のボストンに入ったあとは鉄道で 1か月かけて大陸を回り、シアトルから大阪に帰った。

【宿泊】
宿泊は、一番安いところで200円(バンコク)、ヨーロッパでも1000円~2000円程度。アメリカで20ドルから30ドルぐらいのところが多かった。多くはユースホステルや安ホテルの二段式ベッドで寝たので、見知らぬ者同士が同じ部屋にいた。宿泊費を浮かせるために夜行列車を使うことも多かった。


【食事】
アジアは屋台料理が一番安くておいしい。ヨーロッパでは街のスーパーマーケットで食材を買い、ユースホステルのキッチンを使うか、朝食付きのホテル。夕食は街の小さな食堂。アメリカのことは、あまり思い出せない。

【使用言語】
それぞれの国や地域の言葉を使えないことにまことに失礼であるという謙虚な気持ちを持ちながら、アジアやヨーロッパでも英語を使わせていただきました。

ということで、次回をお楽しみに。

(T.K)
by terakoya21 | 2012-01-27 17:27 | 旅日記

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