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上越だより (てらこや新聞80号 下西さんのコーナーより)

「直江の港と発電所」

10月15日(土曜日)、上越市直江津港に行ってきました。建設中の中部電力の上越火力発電所を見るためです。発電所は、発電設備の試運転がはじまっており、仮煙突から、炎(フレア)(余剰ガスの放出のため)が出ていました。その向こう側にある佐渡汽船のターミナルには、ちょうど佐渡の小木(おぎ)からの大型旅客カーフェリーがすべるように入ってきました。

発電所を望む海岸線では、釣りを楽しんでいる老若男女に出会いました。(原則的には、ここで釣りはできないことになっていますが。)昨夜来の雨があがったものの、重い雲がまだ居座っているという空模様の土曜日の昼さがり、約10組の釣り人たちは、それぞれスタイルで釣り糸を垂れていました。休日にはよく来るという市内の青年は、アオリイカをねらっていると、いくつかのルアーを見せて  くれました。長野県飯山から来たという男性は、すでにカマスを二尾釣っていました。やはり長野から来たという中年のご夫婦に話を聞くと「夫の趣味の釣りにつきあう形で始めた。釣れるとうれしいですが、えさ代や道具代でけっこう高くつくんです。」と奥様の弁。おやおや、小さい子供二人を連れたご夫婦がやってきました。やっぱり長野から来たのですって。海を見て、子供たちが飛び跳ねています。

直江津の海は、長野の海でもあると言われ、長野県も、直江津港整備のための交付金を出していると聞いて いましたが、納得です。釣り人たちは、アオリイカ・クロダイ・小アジ・カマスなど、ねらう獲物も釣り方もちまちでしたが、共通点もありました。みな「自身のこだわり」があり、「自身のこだわり」を熱く語る人々であることです。

上越市の海岸部「直江津」という地名、「直江」は単調に続く海岸線(直……まっすぐの意)から   来ているという説があります。直江津港は本州の日本海側の真ん中辺りに位置し、古くから、港町として栄えてきました。森鴎外作『山椒大夫』のもとになった「人買いの説話」も港での人や物の行き来があったからこそ成立したのでしょう。

現在、直江津港には、西埠頭・中央埠頭・東埠頭・荒浜埠頭があります。平成11(1999)年、新たに荒浜埠頭を建設するため埋め立て工事がはじまり、平成16(2004)年工事が終わりました。

この荒浜埠頭西側(上越市八千穂(やちほ))に、中部電力(松阪はもちろん、主に東海地方の電力を扱う)の上越火力発電所が建設されることになり、平成17年4月に試験調査を開始。平成24年7月の運転開始に向け、平成19年3月1号系列が着工されました。ところが、今年春の大震災と、浜岡原子力発電所(静岡県)の停止による電力不足の懸念から、この運転開始の計画日時は前倒しに進められています。10月8日には、直江津港にインドネシアからの液化天然ガス約14万リットルを積んだ船舶が初入港し、今年11月から1号系列の発電設備の試運転が行われることになりました。1号系列に続き2号系列の完成する平成26年には、長野県の電力需要の8割を賄えるとのことです(「新潟日報」による)。

また、同じく荒浜埠頭東側には、液化天然ガス受け入れ基地(国際石油開発帝石のタンク)が建設されます。

この発電所の燃料、液化天然ガス(LNG)の主成分はメタンガスです。本来のガス(気体)をどのように運び、貯蔵するかというと、家庭用の都市ガスなどは、パイプラインで気体のままで家庭のコンロなどに届けられますが、発電用の大量のガスの運搬には、「液化」をして運ぶ方法が考えられました。ガスを-168℃以下に冷却すると、液体となり、体積は600分の1になります。このLNGを専用のタンカーで、受け入れ基地まで運びます。LNGの貯蔵タンクは冷却機能を維持するため、2重構造になっていて、タンクとタンクのすきまには、保冷剤「焼成パーライト」が詰め込まれます。

……上越火力発電所で27日、工事中の液化天然ガス貯蔵タンク内の床に、上越市立
八千穂浦小3年の児童34人が、未来に思いをはせながら絵や字を書き込んだ。タンクの耐用年数は50年。将来的に取り壊す可能性のあるタンクをタイムカプセルに見立て、子どもたちがフェルト  ペンで……自由に書いた。…
…(10月28日付朝日新聞)

今年の3月11日は、私にとっても生涯忘れることのできない日になりそうです。あの日の自分がどのようであったかも、たどれるほどに。また、翌日の福島第一原子力発電所の爆発も、大変衝撃的でした。私の住宅は公務員住宅に準ずる集合住宅ですので、南相馬市から避難した方々の「避難所」として、空き部屋が提供されました。また、9月からは、同じ部屋が「みなし仮設住宅」として住まいされています。テレビの向こう側の「災難」は、遠い所の話ではないのです。


新潟県には、刈羽村と柏崎市に東京電力の原子力発電所があります(新潟県は東北電力管内)。それは首都圏の電力供給を担っています。そして、その原子力発電所の 半径30㎞圏内に、上越市はあります。一方、上越市内にも原子力発電所の関連企業があり、多くの職場が提供されています。
三重県では、芦浜(度会郡(わたらいぐん)南伊勢町・大紀町)に原子力発電所建設計画がありましたが、平成12(2000)年、中部電力は建設を断念しました。私は、三重県民は良い 選択をしたと思っています。

(写真はのちほど・・・掲載します)
by terakoya21 | 2011-12-03 17:28 | 上越だより

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