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Book Review (てらこや新聞78号 アシスタントのコーナーより)

「希望を運ぶ人」The Noticer
著者 アンディー・アンドリューズ  訳 弓場隆  ダイヤモンド社

自分が人生のどん底にいると感じている人、いつもうまくいかないと嘆いている人、生きる目的を見失ってしまった人、様々な悩みを抱える若者からお年寄りの方に、是非読んでいただけたらと思います。あなたの人生が変わる、大切な出会いとなるかもしれません。

ある日のこと、近所の本屋さんへ何の目的も無く足を運んだとき、鮮やかな一冊の青い本が私の目にとまりました。ふと手にとって表紙をめくると、本のカバーに本文の抜粋が書かれていて、その言葉は私の心を大きく動かすものでした。

・・・
5羽のカモメが防波堤にとまっている。
そのうちの1羽が飛び立つことを決意した。
残っているのは何羽だい?

――4羽です。


そうじゃない。5羽だよ。
いいかい?誤解されがちだが、
決意そのものには何の力もないんだ。
そのカモメは飛び立つことを決意したが、
翼を広げて空を舞うまでは防波堤にとまったまま。
残りのカモメとどこも違わない。
人間だって同じだよ。
何かをしようと決意した人と
そんなこと考えてもいない人とでは
何の違いもないんだ。
ところが人は、他人のことは行動で判断するのに、
自分のことは決意で判断することがよくある。
しかし、行動を伴わない決意は、
期待してくれている人に対する裏切りでしかない。

――第7章より抜粋


これが私とこの本の出会いです。
物語は、謎の老人ジョーンズと様々な悩みを抱えた現代人との会話で構成されています。ジョーンズから人々へ送られるものの見方という「種」。そこにはとても深いメッセージが込められています。

人生に悩みは付き物です。悩みの無い人生を送っている人は、本当に稀だと思います。しかし、人生に深みを与えてくれるものは悩みそのものなのです。

ずっと忘れられない想い出がある。誰にも知られたくない秘密がある。今が幸せでも、きっと未来には不幸が待っているに違いないと思ってしまう。自分が何の為に生きているのか分からない。死のうとは思わないが、いつ死んでもいいと思う。いつも孤独。人が信じられない。知らない人が皆、自分の敵に見える。

これが、私が今まで抱えてきた悩みです。昔から今まで引きずってきた、自分の人生の消したい悩み。

私には何も無いと思っていました。誰も自分の気持ちを理解してくれないと思っていました。見た目や噂で判断されることが、とても苦痛でした。嫉妬や妬み、悪口、嫌がらせから、いつの間にか男性恐怖症になりました。逃げても、逃げても悩みから逃げられませんでした。どこへ行っても、結果は同じでした。

「壁にぶつかって身動きが取れない時、ふとしたことで人生があっという間に良い方向へ動き始めた」そんな経験を誰でも一度はしたことがあると思います。そのきっかけを私に与えてくれたのがこの一冊でした。

「私は一人だけれど、独りではなかった」―これが私に対する私の悩みの答えです。

きっと、私自身が変わっても、相手が認めてくれるのはもっと先のこととなるでしょう。気が遠くなる程、長い時間がかかるかもしれません。それでも私は変わりたいと思っています。

他人は私のことを笑うでしょう。最低な女だと罵るでしょう。心無い言葉に、これからも私は傷つくのでしょう。
でも、私は、他の何にも変えられない大切なものを持っています。

いつも支えてくれている家族、何があっても傍にいてくれる友達、優しく時には厳しく私を導いてくれる先生・・・他にも沢山の愛がありました。

人の縁は一期一会です。今となっては繋がりのない人たちもいます。でも紛れもなく、私の周りは愛であふれていました。

私は他の人のように上手く器用に生きられません。自分の気持ちを表現するのが苦手です。肝心なことが言えなくて、思うように気持ちが伝わらなくて、いつも誤解されます。本当のことを言うと、こういった文章を書くことも苦手です。ましてや自分の過去を語るなんて、今までの私には考えられないことです。今回書いてみようと思ったのは、自分が変われるきっかけとなるような気がしたからです。そして、辛いのに無理して笑って生きている人に少しでも変われるきっかけと考えてもらえたらと思ったからです。

このような場を設けて下さった方々にとても感謝しています。そして、今まで私を支えて下さった皆様、本当にありがとうございました。

今、皆さんに悩みはありますか。その悩みは見方を変えるだけで、とても軽くなるかもしれません。ジョーンズと一緒に、ものの見方を学んでみてはいかがでしょうか。
by terakoya21 | 2011-10-05 14:39 | 卒業生による記事

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