I LOVE BOOKS (てらこや新聞65号 竹川のコーナーより)

BOOK28:武良布枝 「ゲゲゲの女房」

今回ご紹介する本は、現在、NHKで朝の連続テレビ小説として放送中の「ゲゲゲの女房」の原作本です。

朝の連続テレビ小説は、日本のドラマの中で私が見ている(見ることが出来る)数少ない時間帯の放送なので、よく見るのですが、今回の「ゲゲゲの女房」には、感情移入しながら、泣き笑いしながら、楽しんで見ています。ブログにも書きましたが、私自身は、水木しげるさんにも「ゲゲゲの鬼太郎」にも興味はなかったのですが、毎日、お昼の時間帯に見て、週末、一週間分のまとめた放送まで見ているほど大好きなドラマになっています(^_^;)。

この本のカバー絵を水木しげるさんが書いているのですが、決して可愛い絵ではないのに、見ていると、不思議にも何だか愛着が湧いてくるような、ほのぼのとするような、温かい気持ちになってきます。本の最初の方に、何枚か水木しげるさんと奥様の武良布枝さんの写真があるのですが、その写真がまた素敵で、この本で描かれている、この夫婦の様子が凝縮されているかのような写真になっています。紫綬褒章を受章されたときの水木しげるさんを見つめる布枝さんの眼差しの優しさ…この本のテーマそのもののような写真です。

奥様である布枝さんの目線で、お見合いから5日後の結婚式、底なしの貧乏生活、そして水木さんが漫画家として人気を博すまでの様々なエピソードが、飾らない語り口で綴られています。NHKのテレビ小説にもいくつかそのエピソードが登場していて、「あ、このエピソード、ドラマで出ていた!」と思いながら、楽しくあっという間に読んでしまいました。

赤ちゃんのミルク代にも事欠くほどの貧乏ぶりでも、命をかけて仕事をする男の後姿を見て、夫を信じてきた布枝さんの、おおらかで朗らかな生き方に、そして夫を信じてきたことが生涯最大の「誇り」だと断言できる布枝さんの心の強さに、深く感銘を受けました。そして水木さんのユーモアがあって飄々としているけれど、愛情深い姿にも静かな感動を覚えます。
 
「どんな生き方を選んだとしても、最初から最後まで順風満帆の人生なんてあり得ないのではないでしょうか。人生は入り口で決まるのではなく、選んだ道で「どう生きていくか」なんだろうと、私は思います。」

あとがきに書かれていたこの言葉に、私は、非常に勇気を与えられたような気がしています。

全編に、このご夫婦のお互いを思いやる心や愛情が感じらます。読後には爽やかで温かい気持ちになれる一冊だと思います。

(K.T.)
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by terakoya21 | 2010-09-15 20:47 | I Love Books

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