まえがき (てらこや新聞52号 竹川のコーナーより)
2009年 07月 30日
昨年度は高専生だけだったTOEICクラスに、今年度は大学1年生も参加し、今のところ3人で授業をしています。そのクラスで、ここ2カ月ほど、毎回のように白地図のチェックテストが行われています。
一人の生徒の学校で日本の白地図のテストがあったというのが、始めたきっかけでした。47都道府県で、例えば私も「栃木と群馬はどちらか」「鳥取と島根はどちらか」など、その位置に迷う府県もありますが、初期の彼らのチェックテストの解答には、目が点になったものも…(~_~;)。今では、都道府県・三重県内の市町村に加え、世界の国(今現在は東アジアの国々)のチェックテストもしています。
昨年受け持っていた英文法のクラスでのこと…問題集の問題の中に出てきた「the Andes:アンデス山脈」。それがどこにあるのか分からなかったその当時の高3生たちに衝撃を受けました。「アンデスって言われて想像する場所はどの辺り?」と尋ね、返ってきた答えが「サウジアラビアかな…」「違うのか…だったら、アフリカかな…」
私は、地図を見るのが大好きです。ここにはどういうものがあって、どんな人たちがいて、どんな生活を送っているのだろう…と想像を巡らせ、まるでその国に行ったかのような気持ちになるのは、私にとってはとても楽しい時間です。
興味の幅を広げるきっかけは身近にあるものでした。「赤毛のアン」が好きだから、その舞台である地について知りたい…好きになった選手の国だから、その国について知りたい…。きっかけはそんなところからでも、何かを知ると、あるいは何かが分からなければ、そこからまたそのことについて「知りたい」と思う…そんなふうにして、自分の中の世界が広がっていくのだと思います。
勉強でもスポーツでも趣味のことでも、「知りたい」と思うことが、その世界を広げていく原動力です。もちろん私も、これからももっといろいろなことを「知りたい」と思う気持ちは変わりませんし、子供たちにも「知りたい」と思う気持ちを大切にしてほしいと思っています。
(K.T.)