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Bonjour! (てらこや新聞44号 谷先生のコーナーより)

先輩

経緯はよく思い出せないが、中学校で私は吹奏楽部に入部した。入部から数日たったある日、新入部員は音楽室に集められ、先輩たちから部内の規則を教わった(=言い渡された)。文化部とはいえ、部内の上下関係ははっきりとしていた。1年生のする仕事(合奏の準備・楽器運搬)はもちろん、挨拶の仕方や話し方、制服やジャージの着方まで事細かに決められていた。中には誰が何のために設けたのか理解しがたいものもあったが、今となれば貴重で有意義な経験だったと思える。

中学二年目の春、私たち2年生は新入部員を迎え(=下っ端から解放され)、嬉しさで部室へ向かう足取りは軽くなった。入部したての1年生から「センパイ」と呼ばれるのは、誇らしくもあり、恥ずかしくもあった。その上、私たちには一つとても待ち遠しいことがあった。それは、3年生が修学旅行に出かける三日間。かつての2年生がそうしていたように、部室やパート別教室に堂々と出入りし、のびのびと演奏できる……期待は膨らむ一方だった。

やがて「夢のような三日間」が幕を開け、私は羽根を伸ばし、先輩風を吹かした……と言いたいところだが、実際はそう上手くはいかなかった。それまで自分のことだけで精一杯だった私には、「先輩=後輩の指導役」は務まらず、2年生の「三日天下」はあっけなく終わった。教える難しさ、先輩の存在の大きさを痛感した三日間を経て、ようやく私は先輩としての一歩を踏み出せた。

※ 百日天下:
⑴ナポレオン1世が1815年にエルバ島を脱してパリに入り、帝政を復活してから、ワーテルローの戦いで敗北し退位するに至った約100日間の支配。
⑵短期間の政権をいうたとえ。 『大辞泉』
by terakoya21 | 2008-12-16 16:59 | Bonjour

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