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寺子屋とともに (てらこや新聞111号 かめいのコーナーより)

~ Society 社会 6 ~

「てらこや新聞」を発行してから2年近くがたとうする23号にて…いつもと違う手法でエッセーを書きました。「オムニバスエッセー」-オムニバスとは「いくつかの独立した短編を集め、全体として1つの作品となるように構成したもの」(大辞泉・小学館)です。このときの私は、ただ、長くまとまった文章が書けなかっただけなので、1つの作品となるように構成されていたかは疑問ですが…その中の2つの短いエッセーを今回はご紹介します!

「学力ってなんだ??」

教育問題が取り上げられるとき、必ず出てくる言葉に「学力」がある。

私の理解では学力は学ぶ力・・・学習する力である。私が、子供たちの「学力」が低下していると言うときは、 この学ぶ力、学習する力が低下していると言っているつもりだ。しかし、勉強における学ぶ力だけを言ってはいない。人生日々勉強である。だから、私は、生活においての全ての学ぶ力を言う。このところ、その子供たちの人生における学ぶ力も低下しているように思えてならない。だから、危機感は、人より強いと思う。しかし、同時に、子供だけではなく、大人たちの学力低下も著しいとも思え、不安だったり、不満だったり・・・批判したり、反省したり・・・の日々が続いている。

人間は、新しいことを次々と学ぶだけではなく、 過去を振り返り、失敗から学び自らの発展を目指す動物のはず!? 言うは易く、行うは難し・・・か(-_-;)

ちなみに、大辞泉(小学館)によると「学力」は、 「学習して得た知識。特に学校教育を通して身につけた能力」。「学習」とは「人間も含めて動物が生後に経験を通じて知識や環境に適応する態度、行動などを身につけていくこと。」を含むらしい。

「Heaven helps those who help themselves.」

天は自ら助くる者を助く・・・。「神様は、他人の助けをあてにしないで自分で努力する人に力を与えてくれる(小学生のまんがことわざ 辞典・Gakken)」という意味だけれど・・・これは私が、最近、いろいろな嫌なニュースを聞くと思い出すことわざである。自殺した子供たちも、妹や夫に自分を否定されたとバラバラにしてしまった人たちも、このことわざの意味をしっかり考える余裕が与えられていれば、もう少し頑張れたのかもしれない・・・なんて、考えてしまう。正直者が馬鹿を見る世の中ではなく、信じ、まじめに働くものが報われる社会になってほしいと願う。

人は、1人では生きていないし、生きてはいけない。理由がなくても、近くにいる大切な人に触れてみるといい。暖かいと思う。そして、他人の顔を 良く見て欲しい。「情けは人のためならず」ともいう。自分でしたことは良いことも悪いことも必ず、自分に返ってくる。もう少し、自分と自分の周囲に目を向けてみて欲しい。2月はバレンタインデー、3月にはホワイトデーがある。クリスマスも、バレンタインももはや商業化されたイベントではあるが、それなりに盛り上がるのは、やはり、こんな機会を利用しないとうまく愛情を表現できない人が多い証拠ではないかとも思う。

「♪人生楽ありゃ苦もあるさ♪」、苦もあれば楽あり、それが平々凡々と 過ぎていく人生の幸せなのかもしれない。四捨五入して40歳という年齢に達したせいか、最近妙に自分の生活がそれなりに幸せであることに気づき楽しくなってきた。(~o~)

(第23号 2007年2月 「寺子屋の日々」より)

7年と少し経った今も、同じようなことをやはり思うことがあります。私は、両親をはじめとする多くの人々に愛され―また、「学ぶこと」の大切さをしっかりと伝えてくれる大人に囲まれて成長しました。人並みに、「自殺」などということを考える思春期もありましたが、自分が死んだときの父母の悲しみを思い出せるだけの愛情を日々注がれていました。また、「学ぶこと」を怠けるために子どもたちが並べる屁理屈を笑いながら、さりげなく、「学び」へと導くすべを知っている機知に富んだ大人たちに助けられてきました。

そして、やはり思うのです。子どもたちの学力低下も、生きる力が弱っていることも、大人の力不足が原因だろうと…。次の世代を育てる大人として、自らを省みながら、これからも精進しようと改めて感じます。

(Y.K)
by terakoya21 | 2014-07-16 10:14 | 寺子屋とともに

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