読書の夏?!夏の読書?!(てらこや新聞101号 かめいのコーナーより)
2013年 09月 12日
さあ、夏休みも残り少なくなってきました!今月も課題図書の紹介です。
「青少年読書感想文全国コンクール課題図書」の小学5・6年生の部…
「はるかなるアフガニスタン」
アンドリュー・クレメンツ著 講談社
私が、ここ何年も「課題図書」を読んできた印象からいくと…外国人著者の図書の方が、読みやすいと感じます。それは、なぜだろうと考えながら読んでいますが…おそらく、「戦争」を取り上げても、歴史的な人物を取り上げても、社会問題を取り上げても、それを読んで得る印象や、感想、教えや学びは、読み手に任せるというような書き方の本が多いからだと思います。
この「はるかなるアフガニスタン」もその1つで…戦争や対立という国家、地域、宗教の争いは、確かに考えるべき問題をはらんでいるけれど…結局それにより影響を受け、それへの対処をするのは、力なき小市民たち…一方、力なき小市民たちは、運命に翻弄されながらも力強く、根を張り生きていく―そこが大切だと改めて考えさせる1冊でした。子どもたちの未来は、今を生きる私たちの導きにかかっているということも思い知らされる物語です。
是非、保護者の方々も一緒に読んでほしいと思います!
そして、今回ももう1冊…
「子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?」
おおたとしまさ 編者 日経BP社
8人の識者―荒俣 宏、内田 樹、瀬戸内 寂聴、坂東 眞理子、福岡 伸一、藤原和博、茂木 健一郎、養老 孟司(敬称略)―がそれぞれの意見を語っています。
私は、「自分でその答えを探すため」だと信じていますが、その心は…この中のほとんどの方が語っているものと同じで、ホッとしたと同時に、心強く思いました。
この本―前半が「こども編」、後半が「大人編」になり、前半には8人が、後半には 内田氏以外の7人が同じテーマを子ども向けと大人向けに語っています。
是非、大人の方に読んでほしい1冊です。そして、自分が今、子どもたちに語るべきこと、示すべきことは何かを考えていただけたらと、切に願います。
子どもたちが今置かれている状況は過酷です。そして、今、大人が彼らを導くことを怠ると彼らはずっと過酷な人生を歩むことになります。
どうか、そんなことのないように…是非、何かを考えるきっかけにしてほしいと願っています。
(Y.K)