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寺子屋の日々 ~Days in Terakoya ~ (てらこや新聞96号 亀井のコーナーより)

~ 大切なのは「心」 ~

受験シーズンも最終段階が終わり…また、すべての学年末試験も終わっているであろう3月15日…「てらこや新聞」96号…8周年記念特大号が発行される。私たちにとっても、今年の受験シーズンは特に過酷だった…その一方で、うれしいことも、学んだことも多かったと思う。そして、日頃から子どもたちの試験勉強のお手伝いをし、また、その勉強に対する親御 さんたちの言動を見聞きして、ずっと伝えておかなければと思っていることがある。

「勉強」も「宿題」も「テスト」も「学校生活」も「自分」の側の世界や見方だけで存在しているものではないということを忘れないでほしい。

よく、「学校の勉強なんて役に立たない」なんて言う人がいるけれど、学校の勉強は、九九や公式を覚えることや、単語や漢字の書き順を覚えることだけではない。学校で学ぶことは、物事の考え方、社会生活の基礎、そして、最低限知っているべき知識だ。それを有効利用できるかどうかは、本人の努力次第―ということは、「役に立たなかった」と言う大人は、自分が役に立てなかっただけで、  学校や学習内容が―もちろん、改良の余地はあるだろうけれど―普遍的に「役に立たない」わけではないはずだ。そして、この言葉、今まさに学校で勉強することを強いられている子どもたちを大変傷つける言葉である。今の努力は無駄だと言われているにも等しい。

「『テスト』や宿題、課題は…先生からのメッセージ、手紙だと思ってほしい。」

と、最近、テストで なかなか成績が上がらず、悩んでいる―もしくは不貞腐れている…生徒たちには伝えるようにしている。

テストに関して、生徒たちの発言を聞いていると、私はイライラすることが多い。それは、自分の側の努力は最小限で、最大限の成果を出すためには どうすればよいのかということばかり考えていたり、テストの意図や意味を全く無視して、結局答えが出せず―苛立ったり、先生やテスト、学校の文句を言いはじめたり―そんな姿勢を示す生徒が増えているからだ。

テストは、生徒たちを苦しめるためにあるわけではない。彼らが学んだことが何で、何がまだわかっていないのかを知る指標にするために受けるものだ。そして、テストを用意する先生方は、自分の 授業を受けた生徒やこの教科書で学んだ生徒にはこれだけはわかっていてほしい、これぐらいわかっていてくれたらうれしいというところをテストに出すはずなのだ。

かつては「はめられた」―という言葉をテスト後 よく聞いた…。「相手には『はめる』つもりはなかったのだから、勝手に『はまった』くせに文句を言わない!」なんて、よく言い返したものだった。最近は、「こんなん絶対わからんし」、「無理ぃ~」という言葉が多い気がする。

「絶対わからん」と主張する生徒に、教える先生方…たいへんだと思う。一生懸命教えたのに、 「全然わからん」と言われる先生方がとっても気の毒だと感じる…。

先生たちは、君たちに何がわかってほしくて、何を覚えていてほしいと思っているか。どう考えればそれがわかるようになるのか…テストは、先生たちの思いやりの詰まった手紙である。ラブレターと言ってもいいかもしれない。先生方の心を読み取れる子どもたちになってほしい。

大切なのは「心」―「心」を大切にできる子どもたちを育てられる「心」を持っていられる努力を続けたいと思う。

(Y.K)
by terakoya21 | 2013-03-22 16:11 | 寺子屋の日々

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