人気ブログランキング | 話題のタグを見る

てらこや日誌

理解しがたい人間関係

Excite エキサイト : 社会ニュース

<同級生刺殺>「6月ごろから殺してやろうと・・・」 高3供述

どんなに憎むべき理由があったとしても・・・
誰かを「殺してやろう」と思ったことが彼らの倍の長さの人生においてなかった私には、とうてい理解不可能な殺人事件・・・

だけれど、毎日同じ世代の生徒たちと接する私は・・・
子どもたちの人間関係の複雑さ(濃密なのに、とても表面的というのか・・・)に
相談ごとの返事を出せないことが多くあります。

それは何故なのか・・・と考えてみると・・・
ご両親や祖父母、または兄弟姉妹・・・家族や周囲の人々からのうっとうしいけれど
無条件の愛情を感じられない何かがあるのではないかと思うのです。

いまだにうっとうしいほどの両親の無条件の愛情を感じる毎日を送り続けている私には、彼らの悩みがとても不可思議なことが多いのです。

大人が忙しいことを理由にしすぎるのも原因のひとつ・・・

ぶつかり合うことも少なくなった家族・・・親子

子どもたちは「良い子」のふりをすることを覚え
親たちは「良い親」を演じ・・・

そのストレスの矛先が、友だちに向いていく・・・

だけれど、そのストレスのために、人を信じる術を失っていく・・・

昨日の大学生の授業後・・・高校時代からあまり学校が好きではなかった子だったので
「最近、学校は楽しい?」と尋ねてみました。

ときどき、寺子屋でストレスを吐き出していくのが彼女の生活の一部となって久しく、

「ここの授業料は、半分カウンセリング料」

と高校時代から言っていたのですが、
最近私自体、夏期講習のことやら、高校生のテストやらの準備にバタバタ過ごし、
また、教室の後ろに自習に来ている後輩達の面々が、聞けない雰囲気だったので
彼女も少し心を閉ざしはじめているなと感じていたのですが、
昨日は、お互いに聞ける準備が整っていた瞬間があり、
思い切って尋ねてみました・・・

返事は案の上、「いいえ」・・・

そして、大学の人間関係の表面的なのに、濃厚なお話が続きました。

・・・この仕事を始めて最初の5年ほど、私を悩ませた言葉があります。

あなたは、頭がいいから(悪い人の気持ちがわからない)
あなたは、強いから(弱い人の気持ちがわからない)

という保護者の方や同世代の人からの批判です。

確かに、私は、学校の勉強で苦労したことはありません。世間でいう「頭の良い人」に入るのかもしれない。

確かに、私は年齢の割に大きな方だし、腕力は人よりあるかもしれない。

が、私は高校生のときから人に教えていましたが、一度も、自分が理解できる問題を理解できない人が「理解したい」と思う限りにおいて、その気持ちを「理解しよう」とする姿勢をやめたことはありません。そして、何も怠惰にしていても勉強ができたわけではないのです。

そして、私は、体も弱ければ、心も人が思っているほど強いわけではないし、「強い人」と人にレッテルを貼る人に限って、図太い自分に気づいていないのだと私は思います。

だから、

ならば・・・

頭が悪いと主張する人々は「頭のいい人」と言われる人々の気持ちがわかるのか?
そして、「弱い人」と思い込んでいる人々は、「強い人」と思われている人々の気持ちがわかるのか?

と憤慨に似た気持ちがいつも沸々と心の中にありました。

でも・・・今となっては、「頭のいい人」という表現も「強い人」という評価もとても表面的なものであることを開き直り、実際には、「理解したい」という気持ちを込めることで、子どもたちは、大人のように「できる」「できない」に分けたり、「弱い」「強い」を言い訳にしたりすることもなく、心を開いてくれ、毎日、大人の言い訳や理屈に屈しない子どもたちに助けられながら、一度も仕事をやめたいと思うことなく、楽しく続けています。

そして、子どもたちに受け入れられていくと・・・不思議なことに上のような批判をする保護者の方もいなくなりました。

人間、完全に人を理解することなど不可能です。

だから、人を思いやるのです。

その気持ち、どのように伝えたらいいのか、途方にくれることも多い今日この頃ですが・・・
夜回り先生が確か、中日新聞でおっしゃっていましたが、

「人になにかを求めるときには、自分から与えてみよう」

人に変わってほしいときは、自分を変えることから始めてみよう・・・

憎しみを刃物や鈍器を使うことでしか解決させられない子どもたちが、
その方法を学んだのは、大人からであること・・・を肝に銘じて・・・

子どもたちの短絡的な考え方は、私たちの姿の表れであることを・・・
真剣に受け止めて・・・

少なくとも私たちの周囲にいる子どもたちには、
短絡的な行動をとる前に、助けを私たちに求められる環境作り・・・

・・・来週からも子どもたちと楽しく過ごせるよう、週末ゆっくり休みたいと思います。

(Y.K)
by terakoya21 | 2009-07-05 12:46 | 日記

英語塾の寺子屋かめいの元気を発信します


by terakoya21