てらこや日誌
2009年 01月 30日
昨日、小学生高学年の算数の授業のあと
お迎えにみえたお母さんと小学5年生の生徒2人
小学1年生の生徒1人とロビーのこたつに座りながら
少し話をしていました。
寺子屋のロビーには、イエローブー(ぶた)、ネネ(ねずみ)とまだ名なしの牛のぬいぐるみがあります5年生の1人が牛を手にとり・・・「俺、牛好き・・・丑年やから」と言ったので私が・・・
「あ、そうか今年6年生になるんだものね・・・年男やね。」なんて声をかけたところ・・・
もう1人の生徒が会話に入ってきました。
「今、先生なんて言った?」
「え? 今年6年生になるってことは年男、年女やねって言ったんだけれど・・・」
「ぼくら、5年生やよ・・・」
「いや、いや、6年生になる・・・ってこの4月からのことだよ。」
「・・・ぼく、なれやんかも・・・・」
「はい?」
「今日、担任の先生にこのままではなれやんって言われた・・・」
「なんでぇ~?」
「忘れ物が多いから・・・」
「先生、『このままでは』っておっしゃったんやろ?」
「うん・・・」
「そしたら、これから頑張れば、いいってことやろ?」
「た、ぶん」
「頑張ろうよ・・・」
「でも、ぼく、忘れ物せんとこうと思うと・・・ほかのことがおろそかになる・・・それがぼくのくせやから・・・」
「・・・えっと、先生が今あなたに言ってくれたのは、頑張れば、6年生にあげてあげるっていうことで・・・完璧にできなかったとしても、あなたが頑張ってるって姿が見えて、少しでもよくなったら、先生もきっと、6年生でも努力するってことで6年生にしてくれるはずやよ。だから、頑張ってみようよ、な?」
「う、うん」
私の言葉が慰めになったかどうかはわかりませんが・・・
大人って・・・と思いながらも、少しずつ子どもたちが悩みながらも成長していくための「ことばの裏側」に・・・大人として協力したいと思います。
その担任の先生のことばに真剣に悩む少年に、
成長の「種」を見ました。 「落第なんてしない」ということは簡単ですが・・・
子どもたちにうそをついてはいけないということも簡単ですが・・・
やはり、彼の成長を願っている先生の言葉・・・
私も、本当のこととして受け止め、彼に協力をして彼の「悪い癖」を直す努力
手助けしたいと思います。
私の人生の中で、最大のうそつきは「母」であり、
最大の理解者も「母」です。
何年かして、彼が先生の「言葉の裏側」に気づくとき・・・
同時にその愛情に気がつき、「感謝」できることを願っています。
(Y.K)